【初】公務員としてのテレワークをしてわかったこと。

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こんばんは、愛知県西尾市の公務員・村田裕昭です。

西尾市では、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、職員のテレワーク(在宅勤務)を実施することになりました。

まずもって、僕らの職場は職員の出勤ありき=人と人がそこまで距離を置くことはできにくい。

当然、市民や事業者などの方が来庁しますので、人との接触も避けられませんし、だからと言って単純に出勤する職員の人数を容易に減らすことは行政サービズの低下にもつながってしまいますので、難しい判断であることは間違いありません。

こんな時だからこそ行政サービスを怠るわけにはいけないため、現時点での対応については各課の事情に合わせて判断しています。
もし、市役所へ用事があって来庁、手続き等をされる場合には、少しお待たせしてしまうことがあるかもしれませんが、ご理解とご協力をお願いします。


さて、ここからは本記事のタイトルのとおり、僕が公務員として初めてテレワークを経験したことによって感じたことを書いていきます。
少し長くなりますが、お付き合いいただけると幸いですし、テレワークについてのアドバイスか何かをいただけると嬉しいです。

①景色が変われば思考も豊かになる

テレワーク実施日は4月16日木曜日。
まずは、出勤しない=在宅となれば、自宅で仕事をすることになるため、景色が180度変わります。
細かく言えば、時間の使い方も、服装も、動く範囲も変わる=全く違う環境と思考になります。

僕で言えば、朝起きてから出勤時間の8時半までの時間の使い方はこんな感じで始まりました。
(時間表記 通常の日常 → 在宅時)
6:00 起床 → 6:00 起床
6:05 身支度 → 6:05 散歩
6:20 朝ご飯・子供との時間 → 6:30 朝ご飯・子供との時間
7:10 家を出発
7:30 電車へ乗車
7:50 出社   → 妻、子供を見送り・身支度
8:30 勤務開始 → 8:30 テレワーク開始

わが家は元々妻も子どもも朝は早い方。
大きい変化で言えば、自分の身支度と通勤時間がなくなること。
特に、電車通勤に要する時間がないことな大きい。
また、朝から自分の思考「今日はテレワークの日だ」と思考が変わることで、気持ちに変化も生まれ、朝の家族との時間も増えて嬉しい。

次に、テレワークの内容について。
僕の場合には「シティプロモーション事業に関する補助金申請を考えて作成してほしい」と上司より仕事をいただいたため、テレワークでやってみることにしました。

まずは、前日に提出書類に必要な内容をメモ。

用意したものは実にシンプル。
①パソコン②企画を考えるために参考になる雑誌③簡単な筆記用具だけ、実にすっきり!

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デスクも電話もなければ、デスクトップパソコンもない、超快適。
個人情報を持ち出すこともなく対応できます。
限られた仕事の内容だとは言え、明らかにむかう姿勢が変わります。

場所は主に自宅のリビングで作業。
僕の場合、低いデスクで作業をすることは苦手なので、通常のデスクに向かうような高さのダイニングテーブルとイスで行いました。

ただ、テレワークをする場合には一定時間は外で作業すると決めていました。
具体的に言えば、玄関先にキャンプで使うようなイスとパソコンを持っていって作業する、それだけ。

これには理由があって、市役所でも自宅でもそうですが、ずーっとハコの中にいることは、僕にとってはすごくキツいです。
前職の経験(営業職)の影響や性格もあると思いますが、転職して5年となった今もデスクにずっといることには慣れません。

やっぱり、僕らは人間ですから、外の空気を吸うということは、非常に大切です。
たまたま晴れた天気であったこともありますが、外に出ることで身体が生き返ります。
景色も変わり、外の空気を吸うことで、確実に心に余裕がもてますし、頭の中と身体がピカーン!と拓けた感覚になることができます。

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テレワークをする際には、ぜひオススメしたい。
現在は不要な外出を控える状況にありますが、場合によっては近くのカフェや施設などで作業してみたい。

まさに、景色が変われば思考が豊かになる=いい仕事が生まれると感じました。

②リスクマネジメントには最適

今回のケースは、過去にない感染症の影響で民間だけでなく行政にも働き方の見直しが必要になりました。
言ってしまえば、やや強引な変革が起きた状況に直面しているわけです。

愛知県内の自治体としても西尾市だけでなく、近隣の安城市や岡崎市もテレワークや時差出勤などを導入しており、過去にない対応と判断を求められています。

ただ、考えてみれば今回のようなテレーワークについては感染症による影響だけでなく、地震などの自然災害が起こった場合には同じような状況にもなりますし、それ以上の想定もされるわけです。
ゆえに、今回の働き方や判断の変化については、起こりうる未来のトラブル対応への想定範囲内として、自治体も考えておくべき課題でもあったと思います。

そういった意味で捉えれば、もちろん今の状況を喜ぶことはありませんが、自治体としてのリスクマネジメントや判断、職員としての働き方や意識の強化と対応へのいいきっかけとして前向きに考えることが重要だと考えます。

③テレワークはアイデア次第で良くも悪くもなる

西尾市においてのテレワーク導入は、少なからず賛否はあると認識しています。

理由は簡単。
一つは、業務内容によってテレワークでやれる仕事内容が大きく異なるから
もう一つは、過去にやったことがないからです。

例えば、僕がいる秘書広報広聴課で言えば、自宅のパソコンで原稿の作成や事業内容を考える企画書の作成、自宅から取材先へ向かうなど、やれる幅は様々。

しかし、市民課や福祉課など、行政窓口サービスが主たる業務の部署においては、当然情報の持ち出しはできませんので、テレワークによってやれる業務がほぼないと言えてしまうかもしれません。

ただ、ここで考えたいのは、果たして本当にそうなのか?と問いを立てることです。

確かに、持ち出しはできないし、やれることは少ないかもしれません。
自治体で言えば前例もそこまで多くもなく、民間に比べたら劣ることもあるでしょう。
だからこそ、大事になるのはクリエイティブ(自ら考えて行動すること)な思考をもって、アイデアを出すことです。

普段できていないこと見直す。
実は細かいけど気になっていたことの改善策を考えてみる。
テレワークの職員同士でチャットでも使って意見交換する。
将来の理想的な職場のイメージをする。
同じ職場で働くの職員のこと考える。

僕はどんなに小さなことだっていいと思います。

そもそも、誰もが未体験ゾーンに入っていくわけですから、いきなりハイクオリティなテレワークの実現などできるわけがありません。
要は、考えないことをせずにテレワークなんてことはどこの部署にいたってできないということ前提にしなくてはいけないということです。

テレワークは、誰かに言われてやるから成果が上がるものではありません。
自ら考え、自らやってみるからこそ成功・失敗体験をすることで成果が出るものだと思います。
よって、公務員だから、課によってやることはないはなし!
思いつかなかったら仲の良い職員で、組織で考えればいいんです。
前向きにトライしていきましょう!


最後になりますが、
コロナウイルスの影響で、僕ら公務員や自治体も体験したことのない変化をしていかなくてはいけない状況、時代への突入が加速しています。
そんな中、僕自身がテレワークを経験したからこその考え方としては、行政サービスを怠ることを前提とはせずにテレワークを取り入れるという判断や働き方は、間違いなく今後のプラスになっていくと感じています。

僕は、少なからずテレワークによる楽しい思考が生まれたり、便利な働き方もわかったと同時に、業務の内容によっては近くですぐにコミュニケーションを取りたい場面も出てきたりする不便も感じました。
日常にある人のあたたかさや尊さとを強く感じました。
いつも近くにいる職場の皆さんの表情を見ながら、声を聞きながら仕事ができるって、本当に幸せです。

くわえて、身体が鈍るということは、自身の思考も鈍る=仕事のクオリティに大きく影響します。
それに気づけただけでテレワークをできたことは大きな収穫ですし、今後の僕の仕事がもっと楽しく、もっと良くなる気がしています。
(僕がさみしがりやなこともありますが)

トライ&エラーなくして成功はない!
こんな時だからこそ前向きに!

そんな気づきを得られた僕の公務員テレワーク初体験でした。

では!

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ABOUTこの記事をかいた人

ムラタ ヒロアキ

ヒトとの出会いをきっかけに西尾市役所へ転職。ふるさとプロデューサー。
行政マンと個人の両目線をもってブログ「Murabridge」を運営。
日常に溢れる地域資源を発信し、自らが訴求したいことで何かとつながる(架け橋)を目指す。
そこから生まれる新たな世界と展開を求めて。